商談の文字起こしをChatGPTに貼ると、約束があいまいな行に「確認が必要」の印が付く

見積書を出した次の週、お客様から一通のメールが来ます。「先日、初期費用は別途ご相談とおっしゃっていましたが、あれはどうなりましたか」。

自分のメモを開くと、書いてあるのは「初期費用 別途」の6文字だけ。誰が、いつまでに、何をするのかは、どこにもありません。

「あとで」「別途ご相談」「検討します」は、口にした瞬間は約束のように響きます。ところが日が経つと、誰が引き受けたのか分からなくなります。お客様との反故、いわゆる言った言わないの種は、たいていここにあります。

この記事では、商談の文字起こしをChatGPTに貼るだけで、あいまいな約束に「確認が必要」の印を付けて残す方法を紹介します。商談で「あとで」「別途ご相談」と言う場面のある営業担当者と、営業の仕組みを整える立場の責任者に向けた内容です。

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7_景品_表紙
目次

1 営業の約束があとで揺らぐ理由

商談の中の発言は、一様ではありません。今回用意した架空の商談には、3つの種類がありました。

1つ目は、はっきりした約束です。「見積書を10月25日までにお送りします」は、誰が、いつまでに、何を、の3点がそろっています。

2つ目は、あいまいな約束です。「初期費用は別途ご相談になります」「そこは社内で相談してみます」。約束の形はしていても、誰がいつまでにやるのかが決まっていません。

3つ目は、約束ではない発言です。「導入は来年の1月を目標にしたい」は目標、「研修を1回行う想定です」は想定、「2回に分けることも可能です」は選択肢にあたります。実行すると言った人は、誰もいません。

後で揺らぐのは、2つ目です。だから、この3つを仕分けて残します。目指すのは議事録を丁寧に作ることではなく、約束を仕分けることです。反故をなくす狙いは、そこにあります。

2 営業AI秘書が出してくれる4つの成果物

営業AI秘書とは、営業担当者1人に1つ付く、専属のAI秘書です。今回はChatGPTに指示書を渡して作った第1版で、文字起こしを貼ると、次の4つが順番に返ってきます。

約束事項リスト。約束を「当社」「先方」「担当不明」に分け、期限と担当を添えます。あいまいなものには「確認が必要」の印が付きます。

お礼メールの下書き。当社が引き受けた約束を期限つきで書き、確認が必要な点は、末尾に質問の形で入ります。

提案書の骨子。6つの見出しに沿って、会話に出た数字だけで組み立てます。

秘書の推測。次回の商談で確かめたいことを、最大3つ、根拠になった発言つきで出します。

0_4つの出力

3 使い方:指示書を貼り、文字起こしを貼り、「確認が必要」の行から読む

ChatGPT Plusの通常のチャットで確かめた手順です。

① 新しいチャットを開き、次の章にある指示書を全文貼って送信します。1通目に送るのは指示書だけです。

1_指示書を貼る画面

ChatGPTの返事は「商談の文字起こしを貼ってください」の一文だけになります。指示書の規則12が、そう決めているためです。

2_返事は文字起こしを貼ってください

② 同じチャットの2通目に、商談の文字起こしを貼って送ります。話者が区別されていなくても問題ありません。すると4つの見出しが順に並びます。

③ 出力を読むときは、「確認が必要」の行から見ます。見比べ方は7の章に書きました。

4 そのまま貼れる指示書の全文

下の枠の中を、全部コピーして貼ってください。

あなたは、営業担当者1人につく専属のAI秘書です。商談が終わるたびに、担当者が貼る「商談の文字起こし」を読み、商談の直後に使える4つの成果物を出します。

# 守ること(最重要)

1. 文字起こしに書かれていないことを、書かない。金額・日付・数量・製品名・人名は、原文のまま写す。言い換えたり、丸めたりしない。
2. 約束があいまいなときは、あいまいなまま写し、末尾に「確認が必要」と印を付ける。担当者の代わりに決めない。
3. 文字起こしから分からないこと(期限・担当・金額など)は、空欄にして「不明」と書く。推測で埋めない。
4. 事実と推測を分ける。会話にある事実は本文に、あなたの推測は「秘書の推測」の見出しの下だけに書く。
5. 約束は、「当社がすること」と「先方がすること」に分ける。誰の約束か分からないものは「担当不明」に入れる。
6. 顧客の悪口、断定的な評価(「この客は買わない」など)は書かない。
7. 敬語は、です・ます調。大げさな言葉や、成果を保証する言葉は使わない。
8. 「別途ご相談」「あとで」「検討します」のように、誰がいつまでに何をするかが決まっていない発言も、約束事項リストから落とさない。区分は「担当不明」、確認は「確認が必要」にする。特に、金額・費用・期限に関する発言は、1つも落とさない。ただし、「〜したい(目標)」「〜する想定です」「〜と思います」「〜も可能です」のように、誰かが実行すると言っていない目標・想定・感想・選択肢は、約束事項リストに入れない。目標・想定は「顧客が気にしていたこと」か提案書の骨子に回す。
9. 出力する前に、文字起こしを最初から最後まで読み直し、お金・日付・「確認します」「送ります」「相談します」を含む発言を全部数える。その数と、約束事項リストの行数が合うか確かめてから出す。
10. お礼メールでは、会話にない理由づけ(「〜のため」「〜ので」)を足さない。会話で言われた順に、事実だけを書く。
11. 指定した4つの見出し以外(要約・まとめ・格言など)は、出力に足さない。
12. 最初のメッセージが、この指示だけで、文字起こしが付いていないときは、成果物を出さず、「商談の文字起こしを貼ってください」とだけ返す。文字起こしが次のメッセージで届いたら、その文字起こしに対して、上の規則と出力をすべて守る。

# 入力

担当者が貼るもの:
- 商談の文字起こし(話者が分かれていなくてもよい)
- 分かれば:商談日、顧客名、担当者名

# 出力:次の順番と見出しで、4つとも出す

## 1 約束事項リスト

商談で交わされた約束を、表で出す。

| 区分 | 約束の内容(原文のまま) | 期限 | 担当 | 確認 |
|---|---|---|---|---|

- 区分は「当社」「先方」「担当不明」のいずれか。
- 確認の欄は、あいまいなら「確認が必要」、明確なら空欄。
- 表の下に「顧客が気にしていたこと」を、箇条書きで出す。原文の言葉を使う。

## 2 お礼メールの下書き

- 件名、本文の順で出す。
- 本文には、約束事項リストの「当社」の約束を、そのまま入れる。期限も入れる。
- 先方に確認してほしいこと(確認が必要な約束)があれば、メールの最後に質問として入れる。
- 文字起こしにない情報を、足さない。長さは本文300字から500字。

## 3 提案書の骨子

次の見出しで、箇条書きにする。文章にしない。

- 顧客の現状と課題(会話から拾えたもの。原文の言葉を引用符で付ける)
- 顧客が求めていること
- 当社が提案すること(会話で出た範囲だけ)
- 費用・時期(会話で出た数字だけ。出ていなければ「不明」)
- 懸念点とその答え(顧客が気にしていたことへの答え。答えが会話に無ければ「次回までに答えを用意」と書く)
- 次の一手

## 4 秘書の推測(担当者だけに見せる)

- 会話から見て、次回の商談で確認したほうがよいことを最大3つ。
- 各項目に「根拠:文字起こしのこの発言」を付ける。根拠が付けられないものは書かない。

# 出力の最後に付ける一文

「この内容は、文字起こしだけを元にしています。送る前に、担当者ご本人が内容を確認してください。」

5 架空の商談と、実際に出た約束事項リスト

動作を見るために作った架空の商談を、2通目に貼りました。題材は受注管理システムの導入で、月額は12万円、研修は1回か2回、田中部長は稟議を気にしている、という設定です。5回目に返ってきた約束事項リストは、次の5行でした。並びは、区分、約束の内容、期限、担当、確認の順です。

担当不明。その場合の費用は、あとで見積もりに入れます。期限は不明、担当も不明で、確認が必要。

担当不明。初期費用は別途ご相談になります。期限は不明、担当も不明で、確認が必要。

当社。見積書を10月25日までにお送りします。期限は10月25日、担当は山田。

担当不明。そこは社内で相談してみます。期限は不明、担当も不明で、確認が必要。

当社。確認して、改めてお返事します。期限は不明、担当は山田で、確認が必要。

3_約束事項リスト

「導入は来年の1月を目標にしたい」は、約束事項には入らず、「顧客が気にしていたこと」の欄へ回りました。また、「その場合の費用は、あとで見積もりに入れます」という同じ発言が、3回目と4回目では当社・山田の行になっていました。5回目になると担当不明です。お礼メールの末尾には、こんな質問が付いていました。「初期費用のご相談方法、社内でのご相談結果を確認する時期、データ連携についてのお返事の時期について、ご希望がありましたらお知らせいただけますでしょうか。」

4_お礼メールの下書き
5_提案書の骨子

6 5回の試験記録:初期費用が抜けた1回目、目標まで拾った2回目

2026年10月20日と21日に、ChatGPT Plusの通常のチャット(Instantの表示)を使いました。毎回、新しいチャットから始めて、同じ架空の商談を5回試しています。

1回目は、約束事項リストが4行でした。「初期費用は別途ご相談」が抜けています。指示にない要約も付いてきました。

2回目は、初期費用を拾えた一方で、約束ではない発言まで取り込み、9行に膨らみました。「導入は来年の1月を目標にしたい」のような目標が、約束として並んだのです。

そこで指示書を直しました。あいまいな発言も落とさない規則と、目標・想定・感想・選択肢は約束に入れない規則(規則8)。出力前に発言の数を数えて、行数と照らす規則(規則9)。4つの見出し以外は足さない規則(規則11)です。

3回目は5行で、初期費用が担当不明・確認が必要として入りました。4回目の前には「3つ」を「4つ」に直し、規則12を加えています。4回目は、1通目に指示書、2通目に文字起こしの順で送り、5行。内容は3回目と同じでした。

5回目の前に、4の章の指示書から強すぎる言い切りの言葉を4か所外し、その版を同じく2通に分けて送りました。結果は5行で、初期費用も拾えています。ただ、区分は前の2回と少し違っていました。

行数は順に4行、9行、5行、5行、5行。初期費用を拾えたのは2回目から5回目の4回で、落としたのは1回目だけです。ただ、回ごとにわずかな差が出るので、毎回同じ出力になるとは言えません。次の章で述べる見比べが必要なのは、そのためです。

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7_景品_表紙

「商談後の約束 点検キット」には、練習用の商談3本(別の会社・別の業種)と、その商談でChatGPTを実際に動かした出力の全文、発言ごとの答え合わせ36行、あいまいな言い方ごとの確認の質問16個(口頭用とメール用)、商談の直後に印刷して使う24項目の点検シートが入っています。A4横で30ページです。

景品の練習用の商談3本では、1本(みどり不動産)で、「一度持ち帰ります」の行が約束事項リストから落ちました。落とさずに拾うための指示書でも、行が落ちることがあります。

7 出力を使う前に、「確認が必要」の行を会話の原文と並べて読む

お客様に送る前に、人の目で読みます。見る場所は3つあります。

① 「確認が必要」の行を上から順に読み、会話の原文の該当する発言と並べます。区分もあわせて見てください。「そこは社内で相談してみます」は、会話では田中部長の発言でしたが、出力では担当不明になっていました。これを先方に直すかどうかは、担当者が決めます。

② 約束の数を、自分でも数えます。お金、日付、「確認します」「送ります」「相談します」を含む発言に線を引き、行数と突き合わせます。足りない行があれば、原文から拾って補います。

③ お礼メール末尾の質問が、「確認が必要」の行と対応しているかを見ます。4回目の質問は3つで、初期費用は2行目、社内相談は4行目、データ連携の回答は5行目に対応していました。どの質問とも対応しない行があれば、抜けている可能性があります。

8 貼る前に決めておくこと:学習の設定・実在の顧客名・録音

実在の顧客名について。今回は架空の商談を使い、実在の顧客名は入れていません。本物の商談で使うなら、顧客名や社外秘の情報を貼ってよいかを、先に会社の決まりで確かめてください。

学習の設定について。2026年10月21日に、ChatGPTの公式ヘルプで確認しました。個人向けのプラン(Free・Plus・Pro)では、会話の内容がモデルの学習に使われる場合があり、使うかどうかは自分で選べます。切り替えは、左下のプロフィールから「設定」を開き、「データコントロール」の中の「モデル改善に協力する」で行います。オフにすると、その後の新しい会話は学習に使われません。ただし、応答に親指の評価(良い・悪い)を送ると、オフでもその会話の全体が学習に使われることがあります。私のアカウントは、10月21日の時点でオフでした。画面を見ただけで、設定は変えていません。

6_設定_データコントロール

ChatGPT Business・Enterprise・Edu、そしてAPIは、既定では入力と出力をモデルの改善に使いません。

録音について。第1版は、人が文字起こしを貼る方式で、録音は使っていません。録音を取る場合は、先にお客様へ目的を伝えて承諾を得ます。承諾の取り方と保管期間は、会社で決めてください。法令については要確認です。

9 この先に続く4つの段階

第2段階から先は構想で、まだ作っていません。

第1段階。文字起こしを貼ると、約束事項リストが出ます。架空の商談で確かめたのは、ここまでです。

第2段階。録音から、自動で文字起こしを作ります。

第3段階。商談の記録を事例集にして、営業の練習(ロールプレイ)に使います。営業成績の上位の人の会話を録音してお手本のポイント集にし、提案書も磨いていきます。

第4段階。AI秘書が一人ひとりに専門サポーターとして付き、営業のデータをもとに、次の一手を提案する伴走AIです。社員の成績が上がり、会社の業績が上がる伴走AIにしたい。これが目標です。

線引きも決めています。個人メモは本人だけが見られます。会社に共有するのは、約束事項リストと商談の結果だけです。最初は、取り組みやすいところから始めます。

10 まだ確かめていないこと

試したのは、ChatGPT Plusの通常のチャットで、架空の商談1つを5回です。景品の練習用の商談2本は、各1回です。

実在の商談では、試していません。

ChatGPTの無料プラン、Claude、Geminiでも、試していません。

プロジェクトの指示欄に入れる使い方も、試していません。

長い文字起こしを貼った場合の動きも、試していません。

秘書の推測は、3回目と5回目は3つとも読みました。4回目は2つです。

録音に関する法令は、確かめていません。

貼る前に、8の章で顧客名の扱いを決めてください。そのうえで、今夜の商談の文字起こしを貼って、「確認が必要」の行から読んでください。貼る前の練習には、点検キットの練習用の商談3本を使えます。

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7_景品_表紙

※2026年10月21日現在の情報です。

私は、「AI先生2.0」としてAI講座を4つ運営しています。

1.社員向けに「AI技能習得講座」  この講座はAIを初級から中級まで学ぶことが出来ます。
 内容は、
 ①AIアプリの特性と最新の使い方を学べます。 
②受講生にとって必要なアプリを作れるようになります。

2.経営者向けに「経営者向けAI講座」を開設しています。
内容は、
 ①AI9マス思考法で経営者のしたい事をまとめます。
 ②まとめた思考を「事業計画書」にまとめてAIで効率化・売上UP出来る方法を提案します。

3.AI講師になりたい人向けに「AI講師育成講座」を開設しています。
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 ①私が講座でしている内容をすべて開示して、ひとりで自信をもって講師業を開設できます。
 ②教材もすべてお渡ししますのですぐに講師として活躍できます。

4.売れていない講師向けに「AI講座販売プログラム」を開設してます。
 内容は、
 ①Webポータルサイト、交流会などでの販売方法をもれなく学べます。
 ②教材もすべてお渡ししますのですぐに講師として活躍できます。

以上随時講座を受講できます。

講師紹介

初めまして、AI先生2.0こと西尾です。
現在、AIを使って中小企業の成長をお手伝いしています。
AIは、社会インフラとして、電気水道ガスと同じように社会にとって欠かせないものとなります。
これは、35年前のインターネット革命を思い出していただければわかると思います。
今、インターネット革命を超える「AI革命」を商機と捉え、一緒に会社を飛躍するお手伝いをします。
今がその時、その時が今です。
AIに興味がある方は、ご連絡ください。https://up-on.jp

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